まず統合報告書の作成とはどういったことかを簡単に説明します

統合報告書は、integrated reportingの訳で、従来行われてきた財務報告とCSR報告のように別々に報告を行うのではなく、統合して報告する方法を言います。なぜ統合するのかを説明すれば、企業は何らかの資源を使って営業を行っていますが、これまでは財務報告として法律で定められた項目について報告すればよかった部分とCSR報告書のように自主的に報告をしていたのでは、どのように「価値」が生み出されたのかがわからなかったという弱点がありました。価値を生みだすために使用されている資源は、経済的な資源-原材料、人的資源など-だけではありません。原材料を調達するためには、自然環境に負担をかけていますし、人的資源を確保するためには、社会の資源を企業は利用しているのです。そのため、それらを使ってどのように価値が生み出されたのかを報告する必要があるのです。

統合報告書を作成するための方法

では、統合報告とはどのような報告方法を言うのでしょうか。それは、企業が資源を利用して価値を創造したプロセスを明示することができる方法でなされなければなりません。従来行われていたCSR報告書では、環境に負荷をかけていることだけが報告されていました。しかし、統合報告では、環境への負荷をかけて使用した資源をどのようなプロセスを経て消費し、どのような価値を生み出したのか、そのプロセスを明示しなければならないこととした報告書です。プロセスが明示的に示されることによって、どのようにそれが使われたのかを示すことができるようになり、報告を受ける側も、資源がどのように使われたのかがよくわかるようになると言うメリットがあります。そのため、統合報告書を作るためのポイントとなるのは、どのようなプロセスで、どのように価値を生み出したのかを明示しなければならないと言うことです。

統合報告書の具体的な作成方法について

統合報告を作成するためには、どのようなプロセスを経て価値が生み出されたのかを明らかにしなければなりません。そのため、ただ企業で行ったことを報告すれば良いと言う従来のCSR報告とは異なります。重視されているのは、どのようにしてその価値を生み出したのかと言うことです。そのため、その価値を生み出すために関わったステイクホルダーが誰なのかを特定する必要があります。ステイクホルダーというのは、ステイク(利害)をホルダー(持つ人々)ということです。何かの価値を生み出すには、誰かに働いてもらっています。つまり、従業員はステイクホルダーです。また、取引先から材料を仕入れています。従って、取引先もステイクホルダーです。さらに、環境にも負荷をかけて価値を創造しています。だから、環境もステイクホルダーです。このように、様々なステイクホルダーをそれぞれ特定しながら、企業がどのように価値を生み出したのかを報告することが統合報告に必要な作成方法の肝です。